ここでは耐火物の分類と不定形耐火物の特徴をご紹介します。
耐火物とは
耐火物とは「高温に耐え熱による容積変化が少なく、常温や熱間での機械的強度が充分で熱の急変に耐えうる非金属無機物質」のことをいいます。
その使用目的は、
- 炉殻を高温から保護すること
- 装置内部の熱を遮断して熱損失を少なくすること
- 安全性を確保すること
にあります。
耐火物はあらかじめ成型・焼成された定型耐火物と、現場で必要な形状に施工してから焼成する不定形耐火物に分類することができます。

不定形耐火物とは
不定形耐火物は定型耐火物と比較した場合、
- 材料の選定が物性面と施工面の両面から可能
- 適切な支持材を用いることにより、薄くて強固で断熱性の高い経済的な炉壁を設計できる
- 形状が複雑な炉壁に使用できる
といった利点があります。
不定形耐火物の特徴
- 自由な形状の炉壁を構築できる
- 目地のない1枚壁の構築によりガス漏れしない
- アンカーで鉄皮に支持され、壁の膨らみがない
- 高度の熟練者がいなくても施工できる
- 機械化が容易で工期短縮が可能
- 製品納期が煉瓦に比べて短い
- 部分補修が容易